「くしゃみをしたら肋骨がピキッと痛んだ」
「咳をするたびに胸が痛くて不安」
このような経験をしたことはありませんか?
くしゃみや咳のときの肋骨の痛みは、思わぬところで起こる不快な症状で、多くの方が不安を感じるものです。
加古川市のロルク鍼灸整骨院でも、くしゃみや咳による肋骨の痛みを訴える患者さんは意外と多く、特に花粉症の時期や風邪が流行する季節に相談が増えます。
「もしかして骨折?」「内臓の病気では?」と心配される方も少なくありませんが、多くの場合は適切な対処で和らいでいく症状です。今回は、くしゃみで肋骨が痛む原因と対策について、柔道整復師の国家資格を持つ当院が詳しく解説していきます。
くしゃみで肋骨が痛いのはなぜ?

くしゃみによる急激な衝撃で、肋骨や肋間筋に大きな負担がかかることが、痛みの主な原因になります。
くしゃみは体の防御反応のひとつですが、その瞬間には想像以上に強い力が胸郭にかかっています。くしゃみや咳は瞬間的に強い腹圧をかける動作で、胸郭が急に広がって縮むため、肋骨まわりに繰り返し負荷がかかります。
くしゃみをしたときの肋骨の痛みの原因を、以下で詳しく解説していきます。
肋間筋の炎症や損傷
肋間筋の炎症や損傷は、くしゃみで肋骨が痛む原因として最も多くみられるものです。
肋骨と肋骨の間にある肋間筋は、呼吸を助ける筋肉ですが、くしゃみの強い衝撃で急に引き伸ばされて損傷することがあります。
くしゃみの瞬間、胸郭は急速に広がり、その後一気に縮みます。この激しい動きで肋間筋に大きな負荷がかかり、筋線維の微細な損傷や炎症が起こります。特に運動不足や加齢で筋肉が硬くなっていると、わずかな衝撃でも損傷しやすくなる傾向があります。風邪で何度も咳やくしゃみを繰り返し、筋肉が疲労して痛みが出ることもあります。
肋軟骨炎・ティーツェ症候群
肋骨と胸骨をつなぐ軟骨部分に炎症が起こり、くしゃみや咳のときに痛むことがあります。胸骨の横あたりに圧痛を感じるのが特徴です。
これは肋軟骨炎と呼ばれ、腫れをともなう場合はティーツェ症候群と呼ばれます。両者は明確に区別しにくく、同じように考えてよいとする医療機関の解説もあります(※1)。原因ははっきりしないことが多いものの、繰り返しの咳やくしゃみ、胸部への負担などが関係すると考えられています。痛みは深呼吸や体をひねる動作で強まりやすい傾向があります。
肋骨のヒビや骨折(咳嗽骨折)
骨がもろくなっていると、くしゃみや咳程度の衝撃でも肋骨にヒビが入ったり、骨折したりすることがあります。咳やくしゃみで起こる肋骨骨折は「咳嗽骨折」とも呼ばれ、激しい咳が続いたあとに起こることが多いとされています。
特に骨粗しょう症のある方や高齢者ではリスクが高まります。骨粗しょう症は加齢やホルモンバランスの変化で骨がもろくなる状態で、閉経後の女性は骨を守る働きのあるエストロゲンが減るため、咳やくしゃみのような刺激でも骨折しやすくなることが知られています(※2)。
骨折がある場合は、動くたびに強い痛みを感じ、深呼吸や寝返りでも痛みが響くのが特徴です。腫れや皮下出血をともなうこともあります。
肋骨のヒビ・骨折のセルフチェック
「これはヒビ(骨折)なのか、それとも筋肉の痛みなのか」を、受診前にある程度見分ける目安があります。以下は自己判断を確定させるものではなく、受診の要否を考えるための目安です。ひとつでも当てはまるものが強い場合は、整形外科の受診をおすすめします。
【ヒビ・骨折が疑われるサイン】
1. 痛む場所をピンポイントで押すと、鋭い激痛が走る。
2. 深呼吸・咳・くしゃみ・寝返りのたびに痛みが強く響く。
3. 胸を前後や左右から軽く挟むように圧をかけると痛む。
4. 患部に腫れや皮下出血(青あざ)がある。
5. 夜間、痛みで目が覚める、寝る姿勢を変えられない。
これらが複数当てはまる場合、筋肉ではなく骨の損傷の可能性があります。特に、肋骨の前方内側は軟骨のためレントゲンに写らないことがあり、「レントゲンで異常なし」でも損傷が否定できないケースもあります(※1)。気になるときは自己判断で済ませず、医療機関で確認してください。
骨折や内臓の病気との違い(咳で肋骨が痛いとき)
痛みの性質や持続時間、ともなう症状によって、筋肉の問題か、骨折か、あるいは内臓の病気かをある程度見分けられます。
自己判断が難しい場合もあるため、それぞれの特徴を知っておくことが大切です。
骨折の場合
肋骨骨折があると、動くたびに鋭い痛みが走り、普通の呼吸でも痛むことが多くなります。特に深呼吸、咳、くしゃみ、寝返りなどで痛みが著しく強まるのが特徴です。
痛みの部位を軽く押すと激痛が走り、腫れがみられることもあります。夜間に痛みで眠れない、体勢を変えられないほどの痛みがある場合は、骨折の可能性が高いといえます。
筋肉由来の場合
肋間筋の損傷や炎症による痛みは、患部を押すと痛みが増しますが、安静にしていると徐々に和らぐ傾向があります。
動作によって痛みの強さが変わり、特定の姿勢や動きを避けることで痛みをコントロールしやすいのも特徴です。数日から1週間ほどで落ち着いていくことが多いですが、繰り返しのくしゃみや咳で長引くこともあるため、原因となる風邪やアレルギーへの対応も大切になります。
内臓の病気の可能性
心臓や肺の病気でも胸部に痛みが出ることがあるため、注意深い観察が必要です。
心臓の病気による胸痛は、圧迫感や締めつけられるような痛みをともなうことが多く、左の胸から肩、腕にかけて広がることがあります。肺の病気では、息切れや呼吸困難、発熱をともなうのが特徴です。胸膜炎などでは、深呼吸や咳で鋭い痛みを感じることがあります。
動悸、冷や汗、吐き気などの全身症状をともなう場合は、緊急性の高い病気の可能性があるため、速やかに受診してください。
当院に相談に来られる方をみていると、次のような傾向があります。
- 花粉症の時期や風邪の流行期に、くしゃみ・咳が続いたあとの相談が増える
- 痛む場所を指1本で示せるくらいピンポイントのことが多い
- 「息を深く吸うと痛い」「笑うと響く」という訴えが目立つ
筋肉由来であれば安静とともに和らいでいきますが、押したときの激痛や腫れがあるときは、骨の損傷を念頭に医療機関の確認をおすすめしています。
※痛みの感じ方には個人差があります。強い痛みや息苦しさがあるときは、セルフケアより先に受診してください。
くしゃみで肋骨が痛むときの対策

安静と固定を基本とし、痛みが落ち着いてきたら温熱で血流を促すのが基本の流れです。
症状の程度や時期に応じて、適した対処を選ぶことが大切になります。
安静とテーピング
急性期には無理な動きを避け、テーピングやサポーターで患部を固定するのが基本です。
深呼吸や体をひねる動作、重いものを持ち上げる動作などは、できるだけ控えましょう。胸部用のサポーターやバストバンドで胸郭の動きを抑えると、痛みを軽くしやすくなります。ただし、きつく巻きすぎると呼吸が浅くなり、かえって体調を崩すことがあるため注意が必要です。
テーピングは、動きを適度に抑えつつ完全には固定しないため、呼吸を確保しながらサポートできる利点があります。
温めるセルフケア
痛みが落ち着いてきた段階や、筋肉の緊張が気になるときは、温熱が役立ちます。
蒸しタオルや温湿布で患部を温めると、血流が促され筋肉の緊張が和らぎます。入浴も温熱ケアのひとつで、38〜40度程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かると全身の血行が促されます。
ただし、急性期や炎症が強い時期に温めると痛みが強まることがあり、その場合は冷やす方が向きます。痛みが落ち着いてから温めることを意識してください。
日常生活の工夫
くしゃみをするときに体を軽く前に丸めると、胸郭への衝撃を和らげられます。くしゃみが出そうなときは、椅子やテーブルに手をついて体を支えるのも有効です。
咳やくしゃみを我慢するのは避けつつ、できるだけ勢いを抑えるよう意識すると負担を減らせます。枕やクッションを抱えてくしゃみをして、胸部への圧力を分散させるのもよい方法です。
次のような場合は、セルフケアで様子をみ続けず、医療機関を受診してください。
- 適切に安静をとっても1〜2週間以上痛みが続く
- 痛み止めを飲んでも効かない、夜間に痛みで目が覚める
- 息切れ・呼吸困難がある、浅い呼吸しかできない、横になると苦しい
- 胸の圧迫感・動悸・冷や汗をともなう(心臓の病気の可能性)
- 血痰が出る、発熱が続く(肺の病気の可能性)
- 強くぶつけたあとの痛み、腫れや変形がある
息苦しさや胸の圧迫感、冷や汗をともなうときは緊急性が高く、救急要請も検討してください。自己判断で様子をみ続けると、重い病気を見逃すことがあります。
咳が長引いて肋骨が痛むケースについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
◎咳であばらが痛い原因と対処法|疲労骨折の受診目安を加古川市の整骨院が解説⇒
肋骨の痛みでお悩みの方は加古川市のロルク鍼灸整骨院へ

ロルク鍼灸整骨院では、手技による筋肉の調整や姿勢のケア、呼吸の指導などを通じて、痛みの軽減と再発しにくい体づくりをサポートします。骨折が疑われる場合は、医療機関と連携して対応します。
くしゃみや咳による肋骨の痛みでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
(※1)参考:井尻整形外科「胸肋関節炎、肋軟骨炎、ティーツェ病」(井尻慎一郎 院長・医学博士)
https://ijiri.jp/medical_care_guide/mune-senaka/kyoubu-zenmen/kyourokukansetsuen-rokunankotsu-tietze.php
(※2)参考:横浜弘明寺呼吸器内科クリニック「激しい咳で脇腹が痛い!筋肉痛や疲労骨折の可能性は?」
https://www.kamimutsukawa.com/blog2/kokyuuki/2839/
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